院長ブログ
2015年5月18日 月曜日
閉塞性睡眠時無呼吸症への上気道刺激の効果
閉塞性睡眠時無呼吸症への持続陽圧呼吸療法(CPAP)は使用継続不良な患者が問題となる。Strolllo PJらは、上気道への電気刺激により睡眠中の無呼吸を治療する新しいデバイスを用いて、12ヶ月間の上気道刺激治療を行い、安全性と効果を検討した。126人に外科的に上気道開大筋を支配する神経へリードを留置し、ペースメーカーデバイスは前胸部へ留置を行った。安全性について、重度の合併症は2%未満であった。同治療を12ヶ月間の継続使用により、1時間あたりの無呼吸低呼吸指数(AHI)は29から9へ減少した。またそれに伴い、日中の眠気や睡眠の質の改善を認めた。
ゆみのコメント:
中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症患者において、CPAP治療の継続率は6ヶ月で約70-80%が現状である。 この中でCPAP離脱症例への有効な治療方法がないのが現状である。最近、欧米において、上気道開大筋群を支配する舌下神経へのペースメーカーリードを用いた電気刺激を行い、睡眠中の上気道閉塞による無呼吸を抑える新しい治療方法の臨床試験が行われている。本研究では、多施設の良好な試験デザインにて、その安全性と有効性を示したはじめての報告となった。本邦でもCPAP以外の無呼吸症治療を望む患者が多くいる。本治療方法は外科的な方法を必要とするが安全性が示されるのであれば、本邦でも使用可能なときがくることが望まれる。
引用文: Strollo PJ Jr et al. Upper-airway stimulation for obstructive sleep apnea. N Engl J Med. 2014;370:139-49.
ゆみのコメント:
中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症患者において、CPAP治療の継続率は6ヶ月で約70-80%が現状である。 この中でCPAP離脱症例への有効な治療方法がないのが現状である。最近、欧米において、上気道開大筋群を支配する舌下神経へのペースメーカーリードを用いた電気刺激を行い、睡眠中の上気道閉塞による無呼吸を抑える新しい治療方法の臨床試験が行われている。本研究では、多施設の良好な試験デザインにて、その安全性と有効性を示したはじめての報告となった。本邦でもCPAP以外の無呼吸症治療を望む患者が多くいる。本治療方法は外科的な方法を必要とするが安全性が示されるのであれば、本邦でも使用可能なときがくることが望まれる。
引用文: Strollo PJ Jr et al. Upper-airway stimulation for obstructive sleep apnea. N Engl J Med. 2014;370:139-49.
投稿者 ゆみのハートクリニック